集合と位相

I^I の位相的性質~コンパクトだが点列コンパクトでない例~

I=[0,1]を単位区間とします。このとき,I^Iとは,関数f: I → I全体の集合を指します。I^Iにおける直積位相を考えると,これはコンパクトだが点列コンパクトでない位相空間の代表例です。I^Iの位相的性質を解説しましょう。
集合と位相

位相空間における点列連続性と点列連続だが連続でない例

写像f点列連続であるとは,x_n→xならばf(x_n)→f(x)が成り立つことを言います。点列連続性は,定義域が第一可算な空間であれば,連続性と同値ですが,一般には連続性より弱い概念です。このことを証明し,さらに一般には点列連続だが連続でない例があるので,それを紹介しましょう。
集合と位相

有向集合の定義と具体例6つ

有向集合とは,任意の2元に上界があるような前順序集合のことをいいます。位相空間におけるネット(有向点族)を定義する際の添え字としても用いられます。有向集合について,詳しく見ていきましょう。
集合と位相

順序位相の定義と順序数における順序位相の性質

順序位相とは,全順序集合における,順序によって定まる位相のことで,開区間(α, β)は開集合です。順序位相についての定義を紹介し,また順序数における順序位相について掘り下げて考えます。
集合と位相

順序数に関する基本的なこと

順序数とは,整列集合の構造を表すシンボルです。整列集合はどの2つの整列集合も必ず「大小比較」できるため,順序数自体も整列集合になります。本記事では,整列集合の構造を表す「順序数」に関して,集合と位相の観点から基本的なことをまとめます。数学基礎論に深入りすることはなく,厳密性よりも感覚的な説明にとどめます。
集合と位相

辞書式順序とは~わかりやすく解説~

辞書式順序とは,順序集合の直積集合に定まる順序の一つで,国語辞書の単語が並ぶ順番と同じようなものです。まず,有限個の直積における辞書式順序の定義・具体例を紹介し,それから,無限個を含む辞書式順序を考えます。最後に,整列集合たちの辞書式順序が整列集合になるか否かを考えましょう。
集合と位相

さまざまな具体的な位相空間まとめ

本サイトにおいて,1記事を割いて紹介している,さまざまな具体的な位相空間をまとめます。位相空間の定義は,位相空間の定義と開集合・閉集合についてを参照してください。
集合と位相

実数上における補コンパクト位相の定義と性質

補コンパクト位相とは,実数全体の集合において,通常の位相で補集合がコンパクトになるような部分集合全体のなす位相で,通常の位相より小さい位相空間になります。補コンパクト位相について,その定義と性質を,通常の位相や補有限位相とも比較しながら述べましょう。
集合と位相

Gδ集合・Fσ集合とは

Gδ集合とは,開集合の可算個の共通部分で表せるような集合のことで,Fσ集合は,閉集合の可算和で表せるような集合のことです。Gδ集合・Fσ集合は互いに補集合の関係になっています。Gδ集合・Fσ集合について,その定義と具体例を紹介し,さらに,実数値関数の連続点にまつわる面白い定理を紹介しましょう。
集合と位相

【位相空間】リンデレーフ空間の定義・性質・具体例

リンデレーフ空間(リンデレフ空間)とは,任意の開被覆が可算部分被覆をもつような位相空間のことです。コンパクトが「任意の開被覆が有限部分被覆をもつ」だったので,「有限」の部分を「可算」に弱めたのがリンデレーフだといえます。リンデレーフ空間と,さらに強い意味の遺伝的リンデレーフ空間について,その定義と性質・具体例を紹介しましょう。