解析学(大学)

解析学(大学)その他

有界変動関数の定義と例といくつかの大事な性質

有界変動関数とは,「変動」つまり上下にどのくらい動くかが,「有界」すなわちそんなに変動しないということです。有界変動関数は,2つの単調増加関数の差で表すことができることが知られています。有界変動関数について,その定義と,大事な性質を証明付きで紹介していきましょう。
測度論

単調関数はほとんどいたるところ微分可能である証明

単調増加または単調減少関数,より一般に有界変動関数は,ほとんどいたるところ微分可能であることが知られています。これについて,ラドンニコディムの定理やルベーグの微分定理を用いた証明を紹介しましょう。
測度論

ルベーグの微分定理とその証明~測度の微分を添えて~

ルベーグの微分定理(Lebesgue differentiation theorem)は,リーマン積分のときに成り立っていた「積分して微分すると元に戻る」という性質の,ルベーグ積分版といえます。ルベーグの微分定理とその証明を行い,測度の微分について少し掘り下げましょう。
測度論

測度の絶対連続性・同値性・特異性とルベーグ分解

同じ可測空間に二つ測度があったときに,その二つの測度の関係性を述べるのが測度の絶対連続性・同値性・特異性です。また,任意のσ有限な測度は,別の測度に関して絶対連続なものと特異なものの和に分解できることが知られており,これをルベーグの分解定理といいます。測度の絶対連続性・同値性・特異性と,ルベーグの分解定理について,証明付きで紹介しましょう。
測度論

ラドンニコディムの定理とその2通りの証明

ラドンニコディムの定理(Radon–Nikodym theorem)と呼ばれる,測度論における「微分」を扱う定理を紹介しましょう。これは,確率論における条件付き期待値にも使われる概念であり,とても重要です。
測度論

符号付き測度・複素測度の定義と分解定理

符号付き測度・複素測度とは負の値や複素数値を許すような測度のことです。符号付き測度・複素測度について,その定義と例,分解定理を解説しましょう。
関数解析学

リースの表現定理とその証明

リースの表現定理とは,ヒルベルト空間上の有界線形汎関数は,内積の形で書けるということを主張する定理です。リースの表現定理について,その主張と証明を紹介し,さらにその帰結として,ヒルベルト空間とその双対空間はある意味「同一視」できることを証明します。
関数解析学

双対空間(共役空間)と有界線形汎関数

双対空間あるいは共役空間とは,体K上のベクトル空間から,Kへの線形写像全体のなすベクトル空間のことで,線形汎関数は双対空間の元のことを言います。双対空間を考えることで,もとのベクトル空間の性質を調べるのに役に立ちます。「双対」という言葉からわかるように,もとのベクトル空間と「対」になっていると考えることができたりするからです。双対空間(共役空間)と有界線形汎関数について,理解していきましょう。
関数解析学

パーセバルの等式とその周辺

パーセバルの等式 (Parseval's identity) とは,無限次元のピタゴラスの定理(三平方の定理)といえる定理です。パーセバルの等式について,その形とその証明を行います。また,フーリエ級数におけるパーセバルの等式はよく使われるため,最後に紹介します。
確率論

ビュフォンの針の理論

ビュフォンの針(Buffon's needle)とは,針を落として,等間隔に並んだ線と交わる確率を求めるという話です。円が全く絡んでいないにもかかわらず,確率に円周率が出てくるため,不思議に思われることが多いです。ビュフォンの針について,その確率を数学的に導出しましょう。