\LaTeX における,hyperref
パッケージによるハイパーリンクの貼り方を紹介しましょう。
hyperrefパッケージによるハイパーリンク
hyperref
パッケージを読み込むには,
% 「%」は以降の内容を「改行コードも含めて」無視するコマンド
\usepackage[%
dvipdfmx,% 欧文ではコメントアウトする
setpagesize=false,%
bookmarks=true,%
bookmarksdepth=tocdepth,%
bookmarksnumbered=true,%
colorlinks=false,%
pdftitle={},%
pdfsubject={},%
pdfauthor={},%
pdfkeywords={}%
]{hyperref}
% PDFのしおり機能の日本語文字化けを防ぐ((u)pLaTeXのときのみかく)
\usepackage{pxjahyper}
あるいは
% dvipdfmxは日本語のときのみかく
\usepackage[dvipdfmx]{hyperref}
\usepackage{pxjahyper} % (u)pLaTeXのときのみかく
\hypersetup{%
setpagesize=false,%
bookmarks=true,%
bookmarksdepth=tocdepth,%
bookmarksnumbered=true,%
colorlinks=false,%
pdftitle={},%
pdfsubject={},%
pdfauthor={},%
pdfkeywords={}}
などとします(コピーしやすい形で提供しています)。hyperref
パッケージは,かなり多くのコマンドを再定義するため,できるだけ後ろの方で読み込むようにしてください。(上手くいかない場合,他パッケージの互換性をこのページから確認してください。)
各オプションは以下の通りです。
オプション | デフォルト値/取れる値 | 解説 |
---|---|---|
dvipdfmx | 書くことで適用される | dvipdfmxドライバーを指定。欧文ではコメントアウトする。他に dvipdfm,dvips などもある。 |
luatex | 書くことで適用される | LuaTeXを用いる。LuaTeXを使う場合は,pdfencoding=auto も書いた方が良い。 |
xetex | 書くことで適用される | XeTeXを用いる。 |
setpagesize | true/false | 紙のサイズを変えるオプション。false にしておくべき。実際は pxjahyper パッケージを読み込めば false になる。 |
bookmarks | true/false | PDFのしおり(紙面には出力されない目次のリンク)を作成する。 |
bookmarksdepth | tocdepth /数値または名前 | PDFのしおりのレベル(深さ)。デフォルトは\tableofcontents で目次を出力してみたときに出力されるレベル。 |
bookmarksnumbered | false/true | PDFのしおりに節番号も含めるかどうか。 |
hidelinks | 書くことで適用される | リンクに色や枠をつけない。リンク自体は残る。印刷版にするときにはこうするとよい。 |
colorlinks | false/true | リンクのテキストに色をつけるかどうか。true のときテキストの色が変わり,false のときリンクに枠がつく。 |
linkcolor | red | colorlinks=true のとき,\ref による標準リンクのテキストがこの色になる。色は xcolor パッケージを読み込んで,【LaTeX】文字の色を変える方法の色表から選ぶ。 |
linkbordercolor | {1 0 0} (RGBの順に指定) | \ref による標準リンクのテキストの枠(ボーダー)部分の色。colorlinks=false のときに現れる。 |
citecolor | green | colorlinks=true のとき,参考文献リンクのテキストがこの色になる。 |
citebordercolor | {0 1 0} (RGBの順に指定) | 参考文献リンクのテキストの枠(ボーダー)部分の色。colorlinks=false のときに現れる。 |
urlcolor | magenta | colorlinks=true のとき,URLリンクのテキストがこの色になる。 |
urlbordercolor | {0 1 1} (RGBの順に指定) | URLリンクのテキストの枠(ボーダー)部分の色。colorlinks=false のときに現れる。 |
allcolors | 全てのリンク色を一斉に指定する。 | |
allbordercolors | 全てのリンクのテキストの枠(ボーダー)部分の色。 | |
pdftitle | {}/{<text>} | PDFのメタタイトル情報。 |
pdfsubject | {}/{<text>} | PDFのメタ主題情報。 |
pdfauthor | {}/{<text>} | PDFのメタ著者情報。 |
pdfkeywords | {}/{<word>; <word>; <word>} | PDFのメタキーワード情報。複数キーワードはセミコロンで区切る。 |
pdfcreator | LaTeX with hyperref/{<text>} | PDFのメタ製作者情報。 |
baseurl | {}/{<URL>} | ベースとなるURL。これをもとに次節でURLを相対指定できる。 |
リンクについて,テキストの枠(ボーダー)部分に色を付ける場合と,テキストそのものに色を付ける場合の例を下に記します。
一切色をつけたくない場合は,上でも述べましたが,hidelinks
とかくとよいです。
hyperrefパッケージによって使えるコマンド
上の写真ではすでに \url{}
コマンドは用いましたが,hyperref
パッケージを読み込むことで,以下のコマンドが使えるようになります。
コマンド | 説明 |
---|---|
\url{URL} | URLをタイプライタ体で出力し,そのURLへのハイパーリンクを貼る |
\nolinkurl{URL} | URLをタイプライタ体で出力するが,ハイパーリンクは貼らない。 |
\href{URL}{text} | textにURLへのハイパーリンクを貼る。 |
\hyperref[label]{text} | textに,PDF中の\label{} で定義した部分へのハイパーリンクを貼る。 |
他にもマイナーなコマンドがいろいろあるため,以下の参考文献を見てください。