\LaTeX において,部分的に行間を変える方法と,全体の行間を変える方法を,それぞれ解説します。
【LaTeX】部分的に行間を変える方法
1ヶ所だけ行間を変えたい場合,\vspace
コマンドなどで,垂直方向にスペースを入れてあげればよいです。これについては,以下で解説しています。
指定した部分だけ行間を変えたい場合,それが別の環境 \begin{} ~ \end{}
の中の場合は,環境の中に,以下の「全体の行間を変える方法」で解説する,\setlength~
を,環境内に記述すればよいです。
そうでない場合は,setspace
パッケージを \usepackage{setspace}
のように読み込み,
\begin{spacing}{倍率}
~
\end{spacing}
のように,行間を変えたい部分を spacing
環境で囲んであげるとよいです。
【LaTeX】全体の行間を変える方法
全体の行間を変更したいときは,\renewcommand{\baselinestretch}{倍率}
や,\setlength{\baselineskip}{大きさ}
を用います。たとえば,
\renewcommand{\baselinestretch}{1.5}
とすれば,行間が1.5倍になり,
\setlength{\baselineskip}{18pt}
とすれば,行送り(行間+文字の高さ) が18ptになります。
\renewcommand
はプリアンブルに,\setlength
の方は \begin{document} ... \end{document}
の間にかいてください。
また,\fontsize{}{}\selectfont
コマンドを用いれば,フォントサイズと同時に行送りを指定することもできます。これは,以下の記事で解説しています。
なお,和文のモダンクラス jlreq
クラスを用いている場合は,
\documentclass[baselineskip=1.8zh]{jlreq}
とするだけで,全体の行送り(行間+文字の高さ)を変えることが可能です。zh
は全角文字の高さを指します。
段落間の行間を変更する
段落が変わったときのみ行間を追加するには,
\setlength{\parskip}{3mm}
などとします。
ディスプレイスタイルの数式の前後の行間を変える
ついでに,\begin{align} ~ \end{align}
などのディスプレイスタイルの数式において,その前後の行間を変える方法を書いておきましょう。以下のようにします。
\setlength{\abovedisplayskip}{5pt}
\setlength{\belowdisplayskip}{3pt}
\abovedisplayskip
は数式の上側のスペース,\belowdisplayskip
は数式の下側のスペースです。負の値を指定することも可能です。
\begin{document} ... \end{document}
の間にかいてください。