\LaTeX において,分割したファイルを読み込むには \input{<filename>}
コマンドを用います。これについて詳しく紹介しましょう。
大きいTeXファイルを分割しよう
何千行にもなってしまったファイルや,使いまわすプリアンブル部分などは,別のファイルにまとめてしまった方が何かと便利です。
まずは,1つのファイルで作成し,それから,そのファイルの一部を切り取り,別のTeXファイルに移しましょう。移す際に,元のファイルとの重複は不要です。たとえば,\begin{document}
というフレーズが登場するファイルは1つでOKです。
分割したファイルを読み込む方法
さて,分割したファイルをマルっと読み込むには,どうすればいいでしょうか。結論,\input{<filename>}
コマンドを用います。
あるファイルを別のファイルに移したとします。そのファイルを,元のファイルで読み込みたいときは,読み込みたい部分で,\input{<filename>}
とかきます。このとき,<filename> は新しいファイルのファイル名を,元のファイルからの相対パスまたは絶対パスで記載します。拡張子である .tex
はかいても,省略しても構いません。
相対パスについて簡単に説明すると,上の場合,main.tex
と child.tex
が同じフォルダ(ディレクトリ)にある場合,\input{child}
で構いません。あるいは,\input{./child}
としましょう。./
は,今いるフォルダ(カレントディレクトリ)を表します。以下のようなフォルダ構成の場合どうでしょうか。
|__ main.tex
|__ folder_a/
|__ child.tex
この場合は,main.tex
を出発して,まず folder_a
に入って child.tex
に到達するため,\input{./folder_a/child}
とするのが正解です。(./
はなくても構いません)
同様に,階層が奥のフォルダにどんどん入っていきたい場合は,\input{./folder_a/folder_b/folder_c/child}
のようにします。
逆に,main.tex
より,上のフォルダに行きたい場合は,上のフォルダを表す ../
を用います。
|__ child.tex
|__ folder_a/
|__ main.tex
上のような場合,main.tex
から上のフォルダ行って,そこに child.tex
があるため,\input{../child}
とします。
あとはこれらの応用で,\input{../../folder_a/folder_b/child}
なんかいうかき方もできますね。