\LaTeX における,水平方向の空白(スペース)に関するコマンドを紹介します。
【LaTeX】水平方向の空白(スペース)のコマンド11個
数式モード・テキストモードの両方で使用可能です。1em
は全角スペース(厳密には現在のフォントの大文字 M
のおおよその幅)を指します。
コマンド | スペース幅 | コマンドの例 | 出力の例 |
---|---|---|---|
スペースなし | ab | ab | |
\, | 3/18 em | a\, b | a\, b |
\> | 4/18 em | a\> b | a\> b |
\: | 4/18 em | a\: b | a\: b |
\; | 5/18 em | a\; b | a\; b |
\<space> | 半角スペース | a\ b | a\ b |
~ | 改行禁止の半角スペース | a~b | a~b |
\quad | 1 em | a\quad b | a\quad b |
\qquad | 2 em | a\qquad b | a\qquad b |
\! | -3/18 em | a\! b | a\! b |
\hspace{distance} | distance 幅のスペーススペースが改行位置に来る場合,出力されない | ||
\hspace*{distance} | distance 幅のスペーススペースが改行位置に来ても出力される |
最後の\hspace{}
に関しては,\hspace{10cm}
のように,任意の幅を指定できます。指定できる主な「単位」は以下の通りです。
単位 | 意味 |
---|---|
cm | センチメートル |
mm | ミリメートル |
in | インチ |
pt | ポイント |
em | M のおおよその幅 |
zw | pLaTeX, upLaTeXのみ 和文フォントのボディの幅 LuaLaTeX和文では \zw とする |
Q | pLaTeX, upLaTeXのみ1Q = 0.25mm |
なお,\log x のように,いわゆる「作用素」(ここでは \log)と変数(ここでは x )のようなものの間にスペースを空けたいのであれば,本コマンドではなく,以下の記事を参照してください。
hfillコマンドによる均等配置
\hfill
コマンドを用いることで,1行にスペースを均等に配置することができます。たとえば,
左寄せ\hfill 右寄せ
とかけば,
と出力されます。
左寄せ\hfill 真ん中\hfill 右寄せ
とかけば,
のように,2つの \hfill
に均等にスペースを割り振ることが可能です(「真ん中」はちょうど真ん中に来るわけではなく,あくまで「左寄せ」と「真ん中」の間のスペースと,「真ん中」と「右寄せ」の間のスペースが等しいです)。
さらに \hfill
の数を増やしても構いません。その数に応じて,均等に水平方向のスペースが割り振られます。
また,\hfill
のかわりに,\dotfill
コマンドを用いると,間をドットで埋めることも可能です。